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2015.8.8 │ Pick up

[高専紹介]より高度な技術者育成を目指す「専攻科」

高専には「専攻科」があることも忘れてはいけません。専攻科は高専生の1~2割の学生が卒業後に進学することができる2年制(大学3、4年次相当)の教育課程で、校舎は高専の敷地内にあります。1992年に初めて設置されました。この専攻科に対し、高校+短大にあたる5年制の教育課程を「本科」と呼んでいます。

専攻科では、本科で学んできた専門分野のさらに応用を学び、研究もさらに2年間行います。学位授与機構の学位試験に合格することで、学士号をもらうこともできます。

高専専攻科の位置づけ(高専機構HPより引用)

専攻科の位置づけ(独立行政法人 国立高等専門学校機構HPより)

 

技術者として、社会人として、活躍するための取り組み

専攻科で学べることは、本科で培ってきた専門分野の応用だけではありません。研究者や技術者として、どのような考え方や心構えで行動していくべきかといった技術者倫理も勉強します。過去の技術者の失敗事例をもとに、この失敗の要因は何だったのか、同様な失敗を行わないためにはどのようなことに気をつけるべきかを考え、討論します。

ほとんどの高専が専攻科1年次にインターンシップを必修科目として取り入れています。その期間は、本科生のインターンシップよりも長く(2~4週間程度)、複数の企業にお世話になる学生もいます。高専によっては、海外での語学研修をインターンシップとして単位振替することができます。語学研修では単に外国語を学ぶだけではなく、異文化に触れ、同世代の外国人と交流することもできます。海外に出ることで客観的に日本を見ることができるのも、彼らにとって非常に貴重な経験となるでしょう。

専攻科ではこのように、社会で活躍する技術者としての物事の捉え方や考え方、社会に対する新たな視野や視点を、専門分野とともに学んでいきます。

シンガポール語学研修の授業風景

シンガポール語学研修での授業風景

 

学会発表も経験しやすい専攻科

在学中の2年間にしっかり研究ができる専攻科生は、学会へ行くチャンスも巡ってきやすいです。研究室によっては、専攻科生に何度も学会で発表させたり、海外での学会に参加させたりして、さらに深い知識と強力な研究スキルを学生に身につけさせています。

全国の国立高専のとりまとめを行っている高専機構では、ISTS(International Symposium on Technology for Sustainability)という持続可能な社会構築をテーマとした国際シンポジウムを、専攻科生をメインの対象として行っています。筆者も専攻科2年次にタイのバンコクへ行き、全国の高専生やタイの学生の前で当時の研究内容を英語で発表してきました。

高専専攻科でのこのような経験・取り組みは、もっと社会で高く評価してもよいのではと思います。

 

専攻科生の就職状況

高専機構が発表したデータによると、全国の国立高専の専攻科生は毎年1500名程度が終了し、そのうち1000名程度が就職します。その求人倍率は平成25年度に約40倍と高専本科生より高く、就職率もほぼ100%を維持しています。

弊社イベントの「高専生のための合同会社説明会」に参加した専攻科生の8割近くが、何かしらの就職サイトに登録しているとアンケートで回答していました。しかし、実際は就職サイト上だと大学学部生と競わなくてはいけないため、専攻科生にも高専宛に届いた求人票からの応募を勧めていると、全国高専の就職担当の先生方は話していました。

弊社としても、高専専攻科生に対してより良い就職先を紹介できるよう、日々勤しんでまいります。

高専専攻科の就職率と求人倍率

専攻科の就職率と求人倍率(独立行政法人 国立高等専門学校機構概要(平成26年度版)より)

 

次回は高専の課外活動とコンテストについてご紹介したいと思います。